Date:
August 25, 20
【タイ・工程内不良の撲滅】 生産工程内で不具合品を出さない画期的な検査システム「LINE QC SPECIALIST」のモニター販売、いよいよ開始!
これまでサムライアジア誌上やWEBニュースで紹介してきたNANO SEIMITSU CO.,LTD(以下、ナノ精密)の「LINE QC SPECIALIST」のモニター販売がタイでも、2020年7月20日より開始される。
ナノ精密・大石社長に詳細を伺った。
—今回の製品は生産工程内での品質管理、向上に役立つシステムと聞いていますが、詳細は?
大石:LINE QC SPECIALISTは、工程内で不具合品を作らないための総合監視、管理システムです。
ソフトウェアを主体としたシステムですが、実際に測定に使用する測定器、測定器を製造ラインの機械の真横まで運ぶことができるワゴン(MQS : Mobile quality station)、データを電子送信するための送信機、サーバーなど電子データを扱う部分も含めたフルセットとして販売します。
製造現場を移動しながら使うワゴンタイプと、受け入れ検査や出荷前検査で使うPCタイプの2種類あります。
—ソフト単体ではなく、パッケージ(システム全体)で販売する理由とは?
大石:最初はソフトだけでの販売を考えたのですが、計測器のブランドや機種の選定、送信機との互換性、サーバーとのデータのやり取りなどの面倒なところをしっかりケアできないと、「現場で上手に使って貰えない=このシステムを使う意味が半減してしまう」ことを心配して、最適なブランド、機種を選定し、トータルの仕組み、完成形で提案させていただくことにしました。ワゴンは特注品です。
—購入したら、すぐに使うことができるのですか?
大石:いいえ。実際に使用するには、対象製品の図面や測定箇所、測定箇所の公差の規格値などを登録する作業が必要になります。
セットアップする人やLINE QCの担当者、機械番号、製品番号、ロット番号などの情報が必要です。
半月~1ヵ月程度のマスター情報整備期間が必要になります。
良質な製品を作るための改善工程をシステム化しているため、お客様の現場で実際に管理していく量産規格値の設定や、機械の調整時に使用するより狭い管理規格値などの情報、測定箇所別測定頻度、n数の設定情報、検査機器の校正頻度、校正で使用するマスターピンの情報などの、基準となる情報をしっかり整備しなければいけません。
これらのデータを入れたら製造工程内での品質管理、監視が格段に向上し、品質のみならず、生産性向上にも大きく役立つようになると思います。
—この仕組みを導入すると、確実に品質が改善できる?
大石:はい、間違いありません。
当社も量産工場を運営しています。お客様から教えていただいた管理方法も含め、どうやったら良い傾向管理、中心位置管理ができるかと考えた場合、製造現場でのやるべきことは、ほぼ同じだと思います。
ただし、難しいのは、決めたルールをしっかり守る、守らせるところにあります。
ラインでは、作業員と監督者を監視し、決められたルールに反している場合は警告を出して直ちに機械を停止、再調整・再稼働させるということがとても難しいのが実情です。
他人の仕事ぶりをずっと見張っているほど、辛く嫌な仕事はないのではないでしょうか?
その仕事をシステムに任せることができたら、どんなに快適になるでしょう。
そればかりか、このシステムの目指す工程内不良の撲滅ができれば、どれだけのコストダウンと品質保証の向上が期待できるか。その効果は計り知れないと思います。
生産管理や経理で、PCのソフトを使った管理は一般的ですが、製造現場の品質管理のためのシステムというのは新たな価値を生み出すシステムだと思います。
LINE QC SPECIALISTのようなAI系のシステムで品質改善ができれば、生産現場は大きく変わっていくでしょう。